続々 東京百景

東京23区のちょっとしたシーンをご紹介します。(「東京百景」「続 東京百景」に続く小品集です)

#025 雨上がりの外堀通り(2016.11.19)

御茶ノ水から水道橋へ、神田川に沿って歩く。

中央・総武線の線路に沿うルートもあるが、この日は川に沿う側(外堀通り)にした。

雨は降ったり止んだりだったが、外堀通りを往く間は降られず、沿道の木々などを眺めたり、撮ったり。張りつめた感じの空気がまた心地よかった。

車の通行は少なく、至って静か。

濡れた舗道の深い黒が、その静寂を引き立てているように映った。

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#024 上野広小路と春日通り(2016.11.06)

御徒町駅の西側のホームで電車を待っている間、よく目にする光景がある。

春日通りの上あたりに立っていると、左に松坂屋、奥に湯島ハイタウンなどが望め、夕方だと西日が射し込み眩しかったりもする。

この日は雲に遮られ、眩しさも夕照もなかったが、そのおかげでまた違った景色を見ることができた。

ズームアップで撮ると、演芸場やホテル街が近い。

さまざまな看板類もよく見え、雑然とした印象を受けるが、対照的に車道の方は整然とした観あり。

通行量が少なく、信号がいずれも青だからだろう。

その逆だったら、きっと違う感想を持つと思う。

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#023 国鉄特急色の臨時列車(2016.10.22)

予期していない列車が不意に現れることがある。

赤羽駅上野東京ライン系統のホーム(3・4番線)の北側で、カメラを構えるファンの姿あり。こういう時は、とにかくそこに加わり、待機する。

待つこと5分。3番線に通過列車*1が来る旨、自動アナウンスが入ると、何やら懐かしい色の特急車両が近づいてきた。

何が来るかわからなかった分、この驚きはより大きい。今となっては希少な「国鉄特急色」である。

まだまだ走り続けてほしいものだと思う。

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*1:前日に豊田から高崎に送られ、この日は桐生→上野(→大宮→)上野→桐生を運転、という臨時列車だった。居合わせたのは、大宮→上野の回送。

#022 夕暮れ時のキャンパス(2016.10.09)

蒲田駅西口からすぐ。東京工科大学日本工学院のキャンパスがある。

キャンパス内には、多目的ホール「片柳アリーナ」が新たにでき、その完成記念(お披露目)の演奏会が開かれ、出かけてきた。

一部と二部の間の休憩時間に、一旦外に出る。アリーナの上部にあたる広場は、夕照に包まれ、一面秋の佇まい。クラブハウス棟の窓に映る夕雲がまた美しかった。

一部のラストは、「千の風になって」だった。歌が風を呼び起こしたのだろうか。辺りを吹き渡る風は強く、時に優しい感じがした。

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#021 銀座四丁目・晴海通り(2016.09.25)

久々の晴天。晴れにちなんで、晴海通りを歩く。

銀座四丁目交差点へ向かう途中で目に付くのは、これら和光に連なる建物の並び。

隙間はあるが、看板を含めた高さが揃っていて、整然とした印象を受ける。

建物上部の看板は、二つが時計。交差点角にある和光の時計も広告のように見えてしまう。

いや、看板の時計の方をリアルなものにすれば、きっといいPRになる?

通行人が目を留め、そんなふとしたことを考えさせる・・・それで十分宣伝になっているのかも知れない。

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#020 上空から見た荒川河口部(2016.09.04)

ひと月ほど前に計画した北海道1泊2日の旅。現地での時間を多くとるべく、今回は飛行機を使った。

羽田の滑走路から機体が離れたのは11:18で、その2分後には江東区江戸川区の境、つまり荒川の河口部を通過。

雲は多めだが、眼下の大半は遮るものがなく、夢の島公園京葉線もよく見えた。

河口部の右に見える受け皿のような形状の砂洲は、「西なぎさ」と「東なぎさ」。その後方に広がる緑は、葛西臨海公園だ。

そこに見えるものがわかるとついつい見入ってしまうもの。この後、ディズニーリゾートや江戸川河口部も確認、撮影した。

離着陸時のデジカメ使用制限がなくなったのは大きい。おかげで、空の旅の楽しみが増えた。

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#019 銀座六丁目・並木通り(2016.09.03)

銀座一丁目から八丁目まで直線で約1kmあるという並木通り。

新橋に向けて歩いていると、広く空いた土地に、高さのあるクレーンが屹立しているのを見つけ、思わず立ち止まる。

建て替え工事の現場では、周りの建物の裏側が露呈し、見苦しく感じることが多い。

銀座だとそうした裏側にも雰囲気があり、懐かしささえ感じてしまうから不思議だ。

新しい建物が姿を見せ始めると、こうした光景は見ることができなくなる。また足を運んでみようと思う。

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(参考)

www.asahi.com

#018 白金台とその先の空(2016.08.20)

午前中と夕方近くの豪雨の合間、日中は夏らしい青空が広がった。

その晴れの時間帯、目黒駅とその周辺を散策。

駅北側の上大崎新橋から、東の方向、白金台に目を向ける。自然教育園などの緑とその先の積乱雲が絵画のように映った。

左右の樹木がフレームのようになり、余計にそう見えたのだと思う。

積乱雲はこの後、昼の暑さを振り払うように大雨を降らせた。

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#017 八月半ばの高い雲(2016.08.16)

赤羽駅に向かう途中に、空が大きく見渡せる場所がある。

その広い視界を占めたのは、夏特有の高さのある雲。今夏はあまり見かけなかった分、その場で釘づけになってしまった。

ひと呼吸おいてカメラを向ける。

撮ったのは一部の夏雲。包容力すら感じるその雲の上には、綺麗な空が広がり、思わず息を呑む。

お盆の時期は空が澄む。台風接近中とあれば、時に強い風も吹くから、なおそう思える。

台風が過ぎれば、また違った青空が広がることだろう。

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#016 浜田山と西永福の距離(2016.07.30)

ふと思い立って、久々に京王井の頭線に乗る。

浜田山に着いた後、乗ってきた渋谷行きの列車を眺めていると、向かう先に見える西永福駅がそう遠くないことがわかる。

ほどなく、列車は西永福に到着。隣駅までなら電車に乗る必要はなく、十分歩いて行ける。

浜田山と西永福のホームの端どうしの最短距離は600m余り。西永福と永福町も同じくらい。

駅間が密な路線は、生活感があっていいと思う。

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