続々 東京百景

東京23区のちょっとしたシーンをご紹介します。(「東京百景」「続 東京百景」に続く小品集です)

#029 丸の内仲通りの電飾(2016.12.24)

冬の風物詩、イルミネーション。

丸の内仲通りでは、「丸の内イルミネーション2016」との題で、街路樹に電飾がめぐらされ、煌めく。

通りには多くの人が繰り出しているが、これら木々に灯る単色の光のせいか、辺りは落ち着いた感じに見える。不思議と気持ちも和む。

この先の行幸通りでは、何とも不可思議な演出が展開され、その落ち着かない感じと言ったら、なかった。

イルミネーションイベントは、シンプルかつ密やかでありたい・・・雑踏の中、そう思った。

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#028 浄真寺の紅葉(2016.12.11)

戸越銀座から池上線、大井町線を乗り継いで、九品仏へ。

駅名の由来となった「九品佛」のある浄真寺を訪ねた。

紅葉の名所であることを知ったのはごく最近。12月も中盤に入り、見頃は過ぎたかに思えたが、まだまだ燃えるような赤が見られ、総じて鮮やかだった。

晴れてはいても肌寒い午後。一部が丸まった葉を見れば、寒さが余計に身に染みる。

それでもつい長居してしまう・・・それが紅葉観賞というものなのだろう。

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#027 新生・戸越銀座駅(2016.12.11)

都営浅草線の戸越駅から、歩いて東急池上線戸越銀座駅へ。

木になるリニューアル」というのが気になって、そのリニューアル初日に訪れた。

この日は晴れていたが、気温は低く、その木材(多摩産材)を組んだホーム屋根も引き締まって見えた。

当初予定では、今夏にリニューアル完成とのことだったが、冬場に竣工という形で逆によかったと思う。

木造駅舎と呼ばれるものは全国に多々ある。だが、同じ木造でも、こうした造形、デザインの駅はまずない。

「木たくなる駅」というキャッチフレーズもよさそうだ。

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#026 専大通りの黄葉(2016.12.06)

北風が強く吹く中、専大通りに出る。

堀留橋の近くにあるイチョウは、まだまだ黄色い葉をまといながらも、その強風ゆえ、枝から離れた葉で埋もれんばかり。

路上には、絨毯のように黄葉が重なり、踏むと弾力を感じた。

ひとひらであれば、風で楽に飛ぶ。重なり合うことで、その軽さは消え、重みを増す。

その黄の絨毯は、風でも動じない。しばらく眺めてから、橋を渡った。風は依然として強かった。

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#025 雨上がりの外堀通り(2016.11.19)

御茶ノ水から水道橋へ、神田川に沿って歩く。

中央・総武線の線路に沿うルートもあるが、この日は川に沿う側(外堀通り)にした。

雨は降ったり止んだりだったが、外堀通りを往く間は降られず、沿道の木々などを眺めたり、撮ったり。張りつめた感じの空気がまた心地よかった。

車の通行は少なく、至って静か。

濡れた舗道の深い黒が、その静寂を引き立てているように映った。

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#024 上野広小路と春日通り(2016.11.06)

御徒町駅の西側のホームで電車を待っている間、よく目にする光景がある。

春日通りの上あたりに立っていると、左に松坂屋、奥に湯島ハイタウンなどが望め、夕方だと西日が射し込み眩しかったりもする。

この日は雲に遮られ、眩しさも夕照もなかったが、そのおかげでまた違った景色を見ることができた。

ズームアップで撮ると、演芸場やホテル街が近い。

さまざまな看板類もよく見え、雑然とした印象を受けるが、対照的に車道の方は整然とした観あり。

通行量が少なく、信号がいずれも青だからだろう。

その逆だったら、きっと違う感想を持つと思う。

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#023 国鉄特急色の臨時列車(2016.10.22)

予期していない列車が不意に現れることがある。

赤羽駅上野東京ライン系統のホーム(3・4番線)の北側で、カメラを構えるファンの姿あり。こういう時は、とにかくそこに加わり、待機する。

待つこと5分。3番線に通過列車*1が来る旨、自動アナウンスが入ると、何やら懐かしい色の特急車両が近づいてきた。

何が来るかわからなかった分、この驚きはより大きい。今となっては希少な「国鉄特急色」である。

まだまだ走り続けてほしいものだと思う。

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*1:前日に豊田から高崎に送られ、この日は桐生→上野(→大宮→)上野→桐生を運転、という臨時列車だった。居合わせたのは、大宮→上野の回送。

#022 夕暮れ時のキャンパス(2016.10.09)

蒲田駅西口からすぐ。東京工科大学日本工学院のキャンパスがある。

キャンパス内には、多目的ホール「片柳アリーナ」が新たにでき、その完成記念(お披露目)の演奏会が開かれ、出かけてきた。

一部と二部の間の休憩時間に、一旦外に出る。アリーナの上部にあたる広場は、夕照に包まれ、一面秋の佇まい。クラブハウス棟の窓に映る夕雲がまた美しかった。

一部のラストは、「千の風になって」だった。歌が風を呼び起こしたのだろうか。辺りを吹き渡る風は強く、時に優しい感じがした。

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#021 銀座四丁目・晴海通り(2016.09.25)

久々の晴天。晴れにちなんで、晴海通りを歩く。

銀座四丁目交差点へ向かう途中で目に付くのは、これら和光に連なる建物の並び。

隙間はあるが、看板を含めた高さが揃っていて、整然とした印象を受ける。

建物上部の看板は、二つが時計。交差点角にある和光の時計も広告のように見えてしまう。

いや、看板の時計の方をリアルなものにすれば、きっといいPRになる?

通行人が目を留め、そんなふとしたことを考えさせる・・・それで十分宣伝になっているのかも知れない。

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#020 上空から見た荒川河口部(2016.09.04)

ひと月ほど前に計画した北海道1泊2日の旅。現地での時間を多くとるべく、今回は飛行機を使った。

羽田の滑走路から機体が離れたのは11:18で、その2分後には江東区江戸川区の境、つまり荒川の河口部を通過。

雲は多めだが、眼下の大半は遮るものがなく、夢の島公園京葉線もよく見えた。

河口部の右に見える受け皿のような形状の砂洲は、「西なぎさ」と「東なぎさ」。その後方に広がる緑は、葛西臨海公園だ。

そこに見えるものがわかるとついつい見入ってしまうもの。この後、ディズニーリゾートや江戸川河口部も確認、撮影した。

離着陸時のデジカメ使用制限がなくなったのは大きい。おかげで、空の旅の楽しみが増えた。

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